◇“25%以上削減”を国内で確実に達成させよう! MAKE the RULE議員会館内勉強会2010 第2回 中長期ロードマップについて

イベント開催日

2010-05-28

◇“25%以上削減”を国内で確実に達成させよう! MAKE the RULE議員会館内勉強会2010
第2回 中長期ロードマップについて
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日時: 5月28日(金)13:30~15:00
会場: 参議院議員会館 第4会議室
講師: 藤野 純一氏(国立環境研究所
     上園 昌武氏(地球環境と大気汚染を考える全国市民会議/CASA
     中根 真紀(国際環境NGO FoE Japan

◎講演で使用した資料は★こちらのページ★からご覧いただけます

MAKE the RULEキャンペーンでは、温暖化対策の中期目標として2020年までに90年比25%以上の削減を国内対策で確実に実施していくために、現在審議中の「地球温暖化対策基本法案」をこの通常国会において実効性の高い内容で制定し、温暖化対策を前進させたいと考えています。
これに向けた議員会館勉強会シリーズの2010年度第2回目は、現在関係団体等からヒヤリングが行われている中長期ロードマップについて扱い、国会議員、政策関係者、メディア、一般参加者など総勢約40名が参加しました。

最初に講演した藤野氏は中長期ロードマップ小委員会の専門委員で、3月に発表された小沢試案のモデル作りにも中心となって関わったモデラーです。2005年比で2020年15%削減(1990年比8%削減)を掲げた前麻生政権と、1990年比2020年25%削減をうたいあげる現鳩山政権、共にモデル作りに関わった藤野氏ですが、「政権が変わると(前提条件も含めて)こんなに変わるものなのか」との感想を交え、モデル作りがどのように行われたのかをお話いただきました。
よく議論にのぼるコストについては、例えば25%を国内で削減する追加費用(通常の活動からCO2削減につながる対策をマイナスした差額をすべて合計した費用)は年間10兆円かかるとすると、炭素税等の収入以外の足りない分を誰がどう負担するかが議論になります。藤野氏は、自分たちのメリットになるよう企業がサポートしたり、消費者にインセンティブを与えたり、経済の流れをうまくまわすように知恵を出すべきだとのことでした。
25%削減実現のためには
1)長期のビジョンをより具体的に示す
 (プレイヤーがどう行動すればよいかの指針となるように)
2)市場を作る
 (プライベートなマーケット。たとえば建築規制を厳しくすれば断熱マーケットが拡大する、など)
3)誘導する政策を立案
 (1,2を実現するためにはやはり政策が必要)
の3点があげられました。現実の社会の価値評価はエネルギーとCO2だけではありません。モデルはあくまで例示に過ぎないので、シナリオで示した理想の姿を導き出すのは政治のリーダーシップであることが強調されました。

上園氏からは、藤野氏を中心にまとめられた小沢試案のシナリオとは異なる視点とともに、2010年4月発表のCASA2020モデルの中間報告を発表いただきました。
CASA2020モデルはボトムアップモデルであり、脱原発、CCSを使用せず、再生可能エネルギーへの大幅転換を重視して分析している点が特徴です。「国内での削減対策は低炭素社会のインフラ整備の先行投資」という視点とともに、中期目標の25%削減は国内対策のみでも十分達成可能と結論づけています。マクロ経済についても悪影響はほとんど見られないとのことでした。
CASA2020モデルは今年中をめどに最終報告を取りまとめ中で、温暖化対策によるプラスの効果をモデルに反映させる予定です。これによって、実質GDPや可処分所得は増えると考えているとのことです。
※CASA2020モデルの中間報告は、CASAのウェブサイトからご覧いただけます。

中根氏からは、2009年のCOP15直前にFoE欧州が発表した「ヨーロッパは域内対策のみで2020年に1990年比40%削減を達成可能」という大変意欲的なシナリオについて報告がありました。CASA2020モデル同様、こちらのシナリオも脱原発、CCSを使用せず、再生可能エネルギーへの大幅転換を重視しています。それに加え、歴史的な責任や潜在力などを持っているヨーロッパは、クライメート・ジャスティスの観点からも途上国の排出分までも削減すべきという視点も紹介されました。

三者ともにシナリオ、ロードマップに描き出された道筋の詳細は異なれど、同様の目標に向かって社会を変革していけば、温室効果ガスの排出削減達成は可能としています。この変革を確実なものとするために、実効性の高い法律と政治のリーダーシップが示されることを期待したいと思います。

●出席くださった議員のみなさま
石田三示衆議院議員(民主党)
加藤修一参議院議員(公明党)
川口順子参議院議員(自民党)

藤野氏
上園氏
中根氏

この記事へのトラックバックURL

http://www.maketherule.jp/dr5/trackback/1227