COP15前 議員会館内勉強会 第二回 炭素に価格をつけるしくみの必要性-国内排出量取引制度と炭素税

イベント開催日

2009-10-13

日時: 10月13日(火)14:00~15:30
会場: 衆議院第二議員会館 第4会議室
講師:植田和弘氏(京都大学教授)
    山岸尚之氏(WWFジャパン気候変動オフィサー)

12月のコペンハーゲン会議に向けた議員会館での勉強会、第二回目では、キャップ&トレード型の排出量取引制度や炭素税など炭素に価格をつけるしくみでいかに削減に結び付けていくことができるかを共有しました。
18名の国会議員の方と、30名以上の秘書・政策関係者に加え、メディア、一般参加者、総勢約90名が参加しました。

 最初に、植田氏より、「環境税または税制のグリーン化:温暖化防止と経済的インセンティブ」と題してお話いただきました。地球温暖化防止は未来社会をつくる挑戦的課題と捉え、低炭素型社会づくりに日本が率先すべきだとのスタンスから、炭素への価格付けの意義について解説いただきました。「無価値物のようにあつかわれている」環境を保全するためには、「価格をつけて価値物に変えてしまう」ことが最低限必要となります。環境保全と経済発展は総合的に考えなければならない、温暖化防止に取り組むことが日本の競争力を高め、社会経済問題の解決にも寄与するということが強調されました。

 続いて、山岸氏より、「EUおよび米国の議論から何を学ぶべきか」と題して諸外国の状況をお話いただきました。EUでは、排出量取引制度を2005年に導入し、第1期(2005-2007)、第2期(2008-2012)、第3期(2013-2020)と議論によって制度を進化させています。特に難しいのは、事業所ごとの排出許容量の配分(=キャップの設定)です。第3期には、EUでの統一的な配分のしくみが導入される予定です。
アメリカでは、9月末に、2020年までに05年比で温室効果ガス20%削減を盛り込んだ温暖化対策法案(ケリー・ボクサー法案)が上院で提出されました。法案では、経済全体を対象としたソフトな目標と、キャップ&トレード部門対象のペナルティ付ハードな目標との2種類が定められています。アメリカの場合、運輸部門の排出が多いこと、CO2以外の温室効果ガスの排出割合も日本の場合より多いことなどにより、対応する制度が提案されています。
 日本の今後の排出量取引制度議論においては、シンプルな制度をまず作り、EUやアメリカの議論も参考に育てていく必要がある、また他の政策措置とのミックスが必要であるとまとめられました。
 
 最後に、キャンペーン事務局長の平田より、気候ネットワークのディスカッションペーパー「地球温暖化対策税と国内排出量取引制度の提案」を紹介しました。

出席くださった議員のみなさま(順不同):
初鹿明博衆議院議員(民主党)
森山浩行衆議院議員(民主党)
斎藤やすのり衆議院議員(民主党)
奥野総一郎衆議院議員(民主党)
玉置公良衆議院議員(民主党)
小宮山洋子衆議院議員(民主党)
五十嵐文彦衆議院議員(民主党)
勝又恒一郎衆議院議員(民主党)
早川久美子衆議院議員(民主党)
平山泰朗衆議院議員(民主党)
松宮勲衆議院議員(民主党)
三宅雪子衆議院議員(民主党)
山根隆治参議院議員(民主党)
服部良一衆議院議員(社民党)
加藤修一参議院議員(公明党)
西野あきら衆議院議員(自民党)
山田俊夫参議院議員(自民党)
山内康一衆議院議員(みんなの党)

※COP15前 議員会館内勉強会 第一回の報告はこちら
http://www.maketherule.jp/dr5/node/1020

植田和弘氏
山岸尚之氏
平田仁子

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